
今回は、図書館にあこがれるキツネの子のお話『山の学校 キツネのとしょいいん』をご紹介します。
「ピッ、ピッ」と本を借りる体験にワクワクしたこと、ありませんか?
そんな気持ちをやさしく描いた一冊です。

📚 絵本の基本情報
作: 葦原 かも
絵: 高橋 和枝
出版社: 講談社
発売日: 2024/11/20
ISBN-10: 4065360587
ISBN-13: 978-4065360583
🦊 どんなお話?
「ピッ、ピッ」をやってみたい──そんな夢を抱いたキツネの子・リンが、学校の図書館にやってきます。
そう、バーコードリーダーで本を借りたり返したりする、あの“ピッピッ”という音の作業に憧れているのです。
リンは、図書委員の仕事にワクワクしながら、学校図書館の世界へ足を踏み入れていきます。
司書のかえでさんや、おちゃめな校長先生、しっかり者のエリカさんなど、図書館にはやさしくて個性豊かなキャラクターたちが登場。
リンはこの図書館で、ほんの少し勇気を出したことで、大切なことを学んでいくのです。
💭 読んでみた感想
図書委員に憧れる子って、実は意外と多いんですよね。
うちの娘もその一人で、近所の図書館に行った時も「ピッピッやってみたい!」と、あのバーコードリーダーを見ては目を輝かせていました。
毎年、図書委員は学校でも人気の委員だそうで、やっぱりあの「ピッ」に魅力を感じる子どもが多いんだなと思います(^^)
この絵本は、そんな子どもたちの気持ちをやさしく、ていねいに描いてくれています。
リンがドキドキしながらもチャレンジしてみる姿や、それを見守る大人たちのあたたかさには、読んでいて胸がほっこり。
子どもが「やってみたい!」という気持ちを肯定してくれるような、安心感のあるストーリーです。
また、イラストがとても柔らかくて、動物たちの表情も細やか。
文字も大きめで行間もゆったりしているので、ひとり読みデビューにもぴったりです。
読み聞かせはもちろん、「初めてひとりで読む絵本」としてもおすすめできます。
💡 この絵本がおすすめな子ども
- 図書委員や図書館のお仕事に興味がある子
- 学校生活をもっと楽しみたいと思っている子
- 学校生活の中で、なにか新しいことに挑戦してみたい子
- ちょっとした「夢」を大切にしたい子
- 自分の「好き」や「あこがれ」に素直でいたい子
また、「本が好き」「図書館が落ち着く」と感じているお子さんにとっては、この絵本はきっと共感ポイントがたくさん見つかるはずです。
🎒 読み聞かせのタイミングにも◎
この絵本は、学校生活や委員会活動が始まる時期にとてもおすすめです。
新学期や学年の切り替わりで、ちょっぴり不安な子どもたちに「こんな楽しい世界もあるんだよ」と伝えられる一冊。
読み聞かせにもぴったりの長さで、親子の会話のきっかけにもなります。